三十路たぬきの日々是好日

大学で働く三十路の多趣味男が、仕事や事実上事実婚状態の事実に苦悩しながらも前に進もうとする日々を素直に綴っていきます。教育、仕事、マインドフルネス、事実婚、趣味のお話などなど

奨学金をあてにして大学進学させるのは危険!子どもの将来を思うなら視野を広くもちましょう!

各大学で年内入試が佳境を迎えつつあります。

多くの大学は年内〜センター入試までは推薦入試やAO入試を行い、センター入試後に一般入試を行います。

つまり、今は入試シーズンのスタートダッシュが切られた時期。

 

大学も学生確保の為に必死ですから、さまざまな入試形態が生まれました。高望みさえしなければ余程の落ち度がなければ何処かしらの大学に入学することが出来るでしょう。

 

今の学生達の親世代はだいたい40〜50代。ちょうどバブル期に学生生活を送っていた世代であり、大学進学率も跳ね上がり、3人のうち1人以上が大学に進学するようになった世代です。

 

肌感覚ですが自分が大学を出たから子どもも…安定した職業に就くには大学くらい出ていないと…と考える親御さんはやはり多いようです。

 

ただ、大学で働いている身だからこそ思うのですが

  1. 「あなたのお子さん、本当に大学に行きたいんですか?」
  2. 「周りも進学するからとりあえず、と進学を勧めていませんか」
  3. 「学費が心配だけど奨学金もあるし、なんとかなると考えていませんか?」

どれか1つでも当てはまるなら、その進学、今一度よく考えて下さい。特に奨学金を安易にあてにすると、その判断が後にお子さんを不幸にしかねません。

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奨学金には2種類がある 

 

奨学金は大きく2つに分けられます。ひとつは受け取った奨学金を返済する必要がない給付型奨学金現金が支給される場合と、学費が減免される場合があります。

いずれも返済する必要がなく、各大学が独自に設けている奨学金制度のケースが多いです。

各大学、各制度によってまちまちですが、学業成績、経済困窮度、学内活動での貢献度など一定の採用基準があります。

 17年からは日本学生支援機構奨学金(昔の育英会奨学金)も給付型を開始しましたが、こちらは進学前に申請し、採否が決まります。

 

もう一つが卒業後、返済する義務が生じる貸与型奨学金

この代表格が日本学生支援機構奨学金です。この奨学金にも利息なしの一種と利息ありの二種と2種類があります。

当然、一種がいいと思うでしょうが、一種に採用されるには成績が採用基準として重視されます。採用のハードルはそれなりに高く、だれでも採用されるものではありません。多くの学生が二種を選ぶことになります。

 

日本学生支援機構奨学金は受給する金額(月額)を申請時に選びます。

一種の場合だと、通学する大学が国公立か私立か、また自宅通学か自宅外通学(例:上京して一人暮らし等)かによって金額の幅が変わりますが、私立の自宅外通学の場合だと2万円~6万4千円から受給できます。

二種の場合だと一種のように国公立or私立、自宅通学or自宅外通学の区分はなく、2万円~12万円まで幅が広がります。

仮に4年間、月額20,000円で受給したら96万円、月額12万円で4年間受給したら576万円、一種と二種を最大月額で4年間受給したら883万2千円を受給することになります。

 

貸与型奨学金は「借金」であると認識していない親と学生

学生課で奨学金の受付業務をしていて感じたことは、親にいわれるがままに奨学金の手続きをしている学生があまりにも多いこと。

そして手続きに来ている学生はもちろん、親ですら、我が子が卒業と同時に100万~900万弱の借金を抱えて社会にでることになることを理解していない場合が非常に多いのです。

入学前の説明会で保護者の方から「奨学金っていくらまでもらえるんですか?」という聞かれ方をしたことは一度や二度ではありません。

返還にかかる年数は最大で20年。40代の半ば近くまで返還を続けなければなりません。

卒業と同時に無事に安定して収入が見込める会社に就職できて、働き続けることができれば良いですが、就職で躓いたらいきなり返済のプレッシャーが学生の肩に重くのしかかります。仮に就職できても、職場環境に恵まれずに早期でリタイアしてしまった場合も同様です。

目の前の「大学に進学する」ということにとらわれてしまって、卒業後、「返済」という負担を抱えることに意識が向けられていない人があまりに多いように思うのです。

 

大学に進学することが子どもの幸せにつながるとは限らない 

大学全入時代と言われて久しいですが、私は大学に入学することが必ずしも正解とは思っていません。大学に入ると学生が自分でカリキュラム表を読み解き、履修登録し、卒業に必要な単位を修得しなくてはなりません。学部学科によってはグループワークやフィールドワーク、実習など、高校時代にはなかった学び方をしなくてはいけません。

 

高校までは与えられた問題を解いていればよかったですが、大学では自分で課題を設定し、自分で考えたアプローチ方法で解決し、まとめなくてはいけません。

 

私は大学での学生生活に順応できずに退学をしていく学生達を多く見てきました。

その理由の多くが、経済的なものではなく不本意入学によるミスマッチ」。

不本意入学とは言え、より上位の大学に再入学する為に退学するというようなポジティブなものはごくごく少数で「ほんとは大学には興味がなかった」「他にやりたいことがあった」というような理由が本当に多い。

 

他人とコミュニケーションを取ることが極端に苦手な子もいます。

今は幸い超売り手市場ですが、いつだって就職競争を勝ち抜くのは、自分を売り込むことに長けた学生達です。

コミュニケーションに課題があると、その時点で土俵に上がることすら出来ないのがシビアな現実です。自身の特性や苦手を理解しないまま就活に挑んでもあまり良い結果は期待できないでしょう。

奨学金をあてにして進学し、就活に躓いたらその時点でその先の人生に暗い影を落とすことになってしまいます。

 

じゃあ、どうすれば良いのか?

私が考える答えはとてもシンプルです。

「子どものやりたいこと、得意なことを伸ばせる環境に進ませてあげればいい」

それが大学なのであれば大学で結構。専門学校だっていいし、高卒で働いたっていい。

やりたいことの実現のために大学を選び、その選択をするのに奨学金が必要であれば、リスクをきちんと理解した上で活用すればいいと思います。 

 

自分の特性を活かして、いきいきと働くことができるのなら、それが本人にとっても幸せだし、苦難があってもきっと頑張って乗り越えられるでしょう。

なんたって、自分で選んだ道なのだから。

 

少々、話が逸れてしまいましたが、つまり何が言いたいかというと

  • 貸与型奨学金は卒業と同時に返済義務が生じる「借金」であることを親も子どもも理解すること。
  • やりたいこと、得意なことを伸ばす為に必要な進路を見極めること。

大学は選択肢の一つに過ぎないのです。