雨の休日はもくもくと木を削る
今日はお仕事がお休み。
午前中に溜まっていた家事とメダカの世話をしたら、午後はぽっかりと時間があいてしまった。
出かけるにも外は大雨で、傘をさしてまで外出する用事もない。
そういえば、GWで安曇野に遊びに行ったときに何かに使えそうと思って買っておいた林檎の樹の枝があった。
表面はスベスベしていて滑らかな枝である。
地元の方ではよく判子やお箸に加工して土産物屋で売られている。
判子は難しそうだけれど、削って何か実用的な物が作れないかと悩みながら保管していたのだが、フト、彼女が髪を束ねるのに簪を差していたことを思いだした。
林檎の樹は堅いし、表面は滑らかだから簪にはもってこいかもしれない。
そう思って林檎の簪を作ることにした。
幸い、ちょっとした工作に必要そうな工具は一揃え持っている。もともとモノづくりは大好きなのだ。
うっかりしたが、制作過程の写真は全然撮っていない。忘れていたこともあるが、結局、肥後守と彫刻刀で削り出してから紙やすりで丁寧に磨くだけの工程である。
完成品がこちら。
全長は約20㎝。先端の5㎝は髪に挿しやすいようにする為、鉛筆を削る要領で緩やかに尖らせて、後ろは飾りっ気をつける為に枝の曲がりを残し、螺旋状に削りだした。
お尻には水引で作った林檎をぶら下げてみた。
赤い水引を玉結びにして林檎の実みたてて、さらにあわじ結びの応用で作った葉っぱをつけてみた。
せっかく林檎の枝を使っているのだから見た目でも林檎のモチーフを使いたいと思ってぶら下げてみたが、思った以上に存在感があって、少し幼い印象になってしまったかもしれない…
でもこれはこれでなかなか満足のいく仕上がりになったし、午後の時間をまるまる没頭することができた。
黙々と作業をしている間は雑念もどっかにいっててくれてちょっとしたストレスの解消になる。おまけに満足のいく出来のものが仕上がれば達成感や満足感もある。
ただし、残念なのは久しぶりに不慣れな彫刻刀を持ち出して、細かい作業をやった為、削らなくてもいい自分の手までザクザク削ってしまったこと…
一本の簪を仕上げるまでに、ついうっかり3回も自分の右手に彫刻刀を突き刺してしまった…
※ちなみに私は左利き。肥後守も彫刻刀も左手で使います。
まるで漫画に出てくる「料理の苦手な女の子が頑張って手料理を振る舞ったあと」みたいな状態だが、なんだか満足感に浸れた1日だった。
ちなみに仕事から帰ってきた彼女に早速見せたら「スゴイ!」と随分喜んでくれた。
ただし挿しごこちはイマイチだったようである。まだまだ改善の余地あり、だ。