【手まり】吉原つなぎって知ってるかい?貫通式手まりを作ってかんざしにしてみた。
このところ仕事から帰るたび、休みになるたびに手まりづくりに勤しんでいる私に、和装大好き彼女さんから「手まりを先端に取り付けたかんざしを作成せよ」とのオーダーを受けました。
既に出来上がっている手まりに丸カンとチェーンでかんざしにぶら下げるのではなく、先端に串刺しにしたように仕上げて欲しいそうな。
イメージとしてはよくあるトンボ玉が先端にくっついているかんざしで、トンボ玉のかわりに手まりを付けられるようにしたいということですね。

赤黒に可愛い手毬*とんぼ玉ネジ式 かんざし(お手持ちのとんぼ玉に着せ替えもOK!)【あす楽対応】
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確かにこれが出来ればトンボ玉とは違う印象の一味違ったかっこいいかんざしができるような気がします。
かんざしのパーツは彼女がもっているものがあったのでそれを使います。
問題は貫通した穴があいているまりをどのようにして作るかということです。
出来上がったまりに目打ちで穴を開けようかと思いましたが、まりは綿を結構な密度できつく締めあげているので容易に穴は開きません。無理をすると形がゆがんでしまいそうなのでこの方法はあきらめました。
次に思いついたのは、以前半月状の手まりを作ったときに使用したスチロールボールです。
ありがたいことに手芸用に売られているこのスチロールボールには、小さいですが貫通している穴が開いています。
穴は小さいですがキリなどを通せば簡単に広げることができます。
かんざしのパーツに取り付けるには径が大きすぎますが、こちらもやすりで削って一回り小さくします。
まあ、そんな感じでいろいろ試しながらやってみた結果がこちら↓
模様は「吉原つなぎ」というこれまた伝統的な模様で仕上げてあります。手まりでも昔から用いられてきた模様の一つです。
手ぬぐいや浴衣、帯なんかでもよく見かける模様ですよね。
ひし形のような模様を立体的に、文字通りつなぎ合わせたもので鎖のようにも見えます。
遊郭の吉原が名前の由来で「吉原の廓に入ったら繋がれて、なかなか解放されない」という悲しい由来がある一方で、転じて「人と人とを結びつけ、人間関係を豊かにする」という良縁を呼ぶ縁起の良い模様として広く用いられてきたようです。
色は土台まりの地巻き糸からかがる糸まで彼女のオーダーで作ってみました。流石デザイン系の仕事をしているだけあって色の組み合わせはばっちりでした。
「かっこいい仕上がりにしたい」と糸を選びながら言っていましたが、ちょっとシブめながらもかっこいい仕上がりになったと思います。
今回は試作のつもりで作りましたが、気に入ってくれたようで、普段使いしてくれるそうです。
今回もそうですが、いろいろと試行錯誤した結果、思ったとおりかそれ以上の仕上がりにすることができると楽しいですね。
今回のかんざしももっといろんな模様で作ってみたら面白そうです。構造上穴を開けざるを得ないので、穴を生かすことができる模様やモチーフを工夫することができるといいですね。
最近、毎日のように手まりのエントリーばかりあげていますが、本業もしっかり働いておりますよ(笑)我が社も働き方改革の一環で残業にうるさくなってきてまして、昨年比で25%残業時間を削減せよとのお達しが出ております。お達しが出たところでこなす仕事量は変わりませんから、なるべく作業量を減らすようにして、早く帰れる日はとっとと帰るようにしています。
まあ、そのおかげでこうして趣味に打ち込めるための時間が作れるようになりました。
今はまだ作り始めたばかりなので、とにかく色々な作品を作って、商品レベルの作品を作りためて、年内にはしっかりとした形でハンクラサイト・アプリで販売ができる体制にしたいと思ってちびりちびりとその準備をしています。
ある程度商品ラインナップがないと買う側の気持ちになるとやっぱり不安だし、商品を選ぶ楽しさが生まれないですからね!